狭心症・心筋梗塞

狭心症や心筋梗塞は、冠動脈疾患と呼ばれる現代社会でよく見られる生活習慣病の一つです。特に急性心筋梗塞は日本人の三大死因にも数えられ、その予防と早期発見が重要です。

以前は、心筋梗塞は狭心症の悪化によって引き起こされると考えられていましたが、現在ではそれが必ずしも正しくないことがわかってきました。心筋梗塞患者の約半数は、それまで狭心症の症状がない方々です。

従来の理解では、冠動脈の内腔が50％以上狭窄すると労作時の症状（安定狭心症）が出現すると考えられていました。しかし、実際の心筋梗塞では、それほど狭窄が進行していない血管でも、突然プラーク（脂質のコブ）が破裂して血栓が形成され、急激な閉塞を起こすことがあります。

そのため、自覚症状の有無に関わらず、定期的な検査と予防的な管理が重要です。当院では、リスク要因をお持ちの患者様に対して、適切なスクリーニングと予防的治療を行っています。

主な原因は冠動脈の動脈硬化による狭窄や閉塞です。動脈硬化は加齢とともに進行しますが、以下の要因により促進されます。

発症メカニズムには、徐々に進行する狭窄型と、急性の血栓形成による閉塞型があります。